HyperliquidのHYPEトークンは4日連続で価格が下落しています。一方で新たにローンチされた分散型取引所トークンは週末に2倍以上の上昇を記録しました。
「ここ数日で市場の関心が確実に移っています」とCEX.IOのリードアナリスト、Illia Otychenko氏はDecryptの取材に述べました。Aster、Avantis、STBLなど分散型取引所トークンはTradingViewのデータによると、週末にそれぞれ124%、125%、147%上昇しています。
一方、Hyperliquidは週末の高値から13%以上下落し、本日はさらに7.4%の下落を記録。CoinGeckoのデータによれば、一時$47.83まで値を下げています。
Decryptの親会社DASTANが運営する予測市場Myriadでは、週末にHYPEに対して弱気の見方に転じるユーザーが増加しました。日曜日にはHYPEが次に$69まで上昇する確率62%とされていましたが、月曜朝にはほぼ逆転し、HYPEが$39まで下落する確率が58%に高まりました。
Hyperliquidの価格下落は、投資家による利確が原因だとPresto Researchのリサーチ責任者Peter Chung氏はDecryptに語っています。
Otychenko氏もChung氏と同様に、「大口投資家(ホエール)によるHyperliquidトークンの売却が、資金の一部ローテーション(入れ替え)につながっている」と述べています。
売却者の中には、暗号資産取引所BitMEXの創業者Arthur Hayes氏も含まれており、日曜日に96,600 HYPE(約510万ドル相当)を売却しました。
加えて、237,800,000 HYPEが2024年11月29日から段階的にアンロックされる予定であり、Hayes氏のファミリーファンドMaelstormが月曜のツイートでこれを強調しています。CoinGeckoの現価格($49)ベースで、アンロックされるトークンの名目価値は約110億ドルに達します。
Maelstromの記事によれば、Hyperliquidによる買い戻しやDigital Asset Treasury企業の買い圧力も、差し迫るHYPEアンロックに比べれば「微々たる規模」であり、毎月約4億1,000万ドル規模の供給超過が見込まれるとしています。
新規で登場している分散型取引所の競争が激化する中、Otychenko氏は、「新たに急騰しているトークンが初期の盛り上がり収束後も市場の注目を維持できるかが、今後の主要なポイントだ」と指摘しています。