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2025年の銀は買い時か?60%上昇の裏側を読む

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銀が金を上回る理由

年初来、銀の上昇幅は金を超える異常な展開になっている。銀は年初来60%を超える上昇率を記録しており、これは単なる避難買いではなく、構造的な変化を示唆している。

背景にあるのは三つの要因だ:

1. 金銀比の是正

金銀比(金と銀の価格比率)が一時100を突破する歴史的高値をつけた。これは銀が過度に売られていたことを示唆している。歴史的には、この比率が異常高位にある時期の後には必ず銀の反発が起きている。2025年の上昇相場は、この是正メカニズムが機能した典型例だ。

2. 供給危機の深刻化

世界銀協会のデータによれば、2025年の銀の需給ギャップは8,800トンに拡大する見通しだ。銀は5年連続で供給不足に直面している。供給側は深刻だ。ペルーやメキシコなどの主要産地の政治的不安定性に加え、鉱山の品位低下により、平均品位が50g/トンから42g/トンへ低下している。

需要側はどうか。工業用需要が全体の58%を占めており、特に太陽光発電が17%のシェアを占めている。2025年の世界太陽光新規導入量は600GWを超える見通しで、銀の工業需要はさらに増加する。

3. 金融環境の支援

FRB の利下げ期待が続いている。実質金利の低下は、利息を生まない銀のような資産の保有機会費用を削減する。同時に、地政学的緊張と主権通貨の信用不安により、セントラルバンクと投資家の両者が銀へのポジション構築を進めている。

機関投資家の予測相場

複数の大手銀行が強気相場を予測している:

  • BMO銀行:2025年Q4の平均価格は45ドル/オンス、2026年Q2のターゲットは50ドル/オンス
  • 美国銀行:2026年ターゲットは65ドル/オンス(現在価格から30%の上昇余地)
  • JPモルガン:2026年末までに56ドル/オンスへ上昇予想

これらの予測に共通しているのは、供給ギャップが長期的に継続するという認識だ。

歴史から見える銀相場のパターン

ここ50年、銀の大相場は必ず通貨不安や流動性危機の局面で発生している。

1980年のハント兄弟事件では、銀が49ドルまで上昇した。背景にあったのはスタグフレーション局面での通膨対策だった。

2010-2011年は、JPモルガンの空売り支配が解かれ、半年で15ドルから49.8ドルへ上昇。ドッド・フランク法により裸売りが禁止されたことが引き金だった。

2020年コロナ時には、大量の流動性供給と散戸による軋空戦により、銀は数週間で急騰した。

これらのイベントを見ると、銀価格の本質的なドライバーは「通膨への対抗」と「流動性」である。2025年の相場も、この構造の延長線上にある。

銀は本当に下げに強いのか

これが重要な質問だ。銀が避難資産として機能するのは「通膨局面」に限定される。

経済危機やクレジット・クランチの場合は別だ。銀は工業用需要が全体の58%を占めるため、景気悪化時には需要蒸発の影響を受けやすい。さらに、銀は金よりも市場規模が小さく流動性が低いため、パニック売却の際には金を上回る下落幅を記録しやすい。

つまり、銀は「インフレ対抗資産」としては強いが、「金融危機対抗資産」としては金より弱い。投資戦略を立てる際は、この区別が重要になる。

2025-2026年の展望と実戦的な投資判断

マクロ環境を総合すると、銀は中期的には上昇基調が続くと考えられる。理由は明確だ:

  • 供給構造の改善には数年かかる
  • 金利は高位の可能性が高い(FRBの利下げペースは市場期待より鈍い可能性)
  • 太陽光パネル需要は増加基調

ただし注意点がある。銀は急速な反応をした後、技術的な押し目をつけやすい。10月21日の下落(単日-8.7%)はその例だ。このような押し目は、ポジション構築には絶好の機会になる。

短期的には45~50ドル/オンスのレンジ内での変動が予想される。長期的には、金銀比が85~90のヒストリカル平均に向かうと仮定すれば、50ドルを超える場面も十分にあり得る。

大切なのは、銀は「タイミングの資産」だということだ。全力買いではなく、押し目で仕込む戦略が現実的である。

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