最近見つけた面白いオンチェーン資産運用プロトコル——Lorenzo Protocol、まるで伝統金融の成熟したやり方をブロックチェーンに持ち込んだ感じがします。

彼らがやっていることは実はシンプルで、クオンツ取引、先物運用、ボラティリティ戦略といった伝統的なファンド構造をそのままトークン化し、「OTF(On-Chain Traded Funds)」というものを作り出しています。メリットは、オンチェーンの流動性と透明性を享受しつつ、伝統市場で実証済みの戦略も使えることです。

資金管理の設計もなかなか巧妙です。ポートフォリオ型の金庫を用意していて、投資した資金は自動的に異なる戦略プールに分散されます——クオンツ、先物、ボラティリティ裁定取引、ストラクチャードリターンなど全部入り。一度に戦略の組み合わせパッケージを買ったようなもので、自分で手間をかける必要がありません。

特筆すべきは、ガバナンストークンのBANKです。このトークンは単なる投票ツールではなく、保有者はプロトコルの意思決定に直接参加でき、例えば資金の配分や新戦略の導入可否を投票で決められます。さらに進んだ使い方としては、BANKをステーキングしてveBANKに変換することで、ガバナンスの重みが増し、専用インセンティブも獲得できます。

ちなみに、全ての戦略実行と資金の流れはオンチェーンで公開されており、誰でもチェック可能です。最近はブラックボックス運営のプロジェクトが多い中、Lorenzoのような透明性は安心感があります。

伝統金融の戦略経験とブロックチェーンの技術的優位性、この組み合わせはなかなか可能性を感じさせます。