最近米国株式市場はまるでチート状態で、7営業日のうち6日も上昇し、トレンドの強さがやや過剰なくらいだ。FRBからは12月10日に0.25%利下げする確率が87%まで急上昇したというニュースが流れ、バランスシート縮小も終了に向けて準備中、流動性が一気に大放出されそうだ。この一連の動きで、アジア太平洋市場も一緒に盛り上がる可能性が高い。

一方、A株はここ2日間、上海総合が2日連続で陰線となり、リバウンドの高値から一気に36ポイント下落した。ただ、慌てる必要はない。4月以降、日足で3連続陰線はほとんど出ていないし、今回は調整の色合いがかなり濃い。売られすぎた後は、朝方の惰性で安く始まっても、その後反発する確率は高い。

興味深いのは、J.P.モルガンとUBSがほぼ同時にA株強気レポートを発表したことだ。J.P.モルガンは格付けを中立からオーバーウェイトに一気に引き上げ、UBSは来年の利益成長予想を6%から8%に上方修正した。こうした外資の姿勢の変化は、何かしらの意味を持っている。

12月は年末に近づき、資金は確かに慎重になりやすく、指数が弱含むのも普通だ。しかし、海外市場が本当に盛り上がれば、こちらにも確実に追い風となる。来年初めに国内で利下げが追随される可能性も高まっており、この期待には注意したい。

セクターでは、ハイテクと伝統的な強み産業が2本柱だ。超硬材料のリーディング銘柄は単日で15.37%も急騰し、電力・化学・レアアースも逆風の中で上昇している。商業宇宙分野の連続ストップ高銘柄も、まだまだ期待が持てる。毎回の大幅下落は実は買い増しの好機——この言葉は古いが、ロジックは変わっていない。

5月移動平均線のサポートはずっと強固で、海外情勢も緩和傾向、国内データも堅調に推移している。二番底の可能性は低く、指数は移動平均線を挟んで横ばいで揉み合う展開が濃厚。焦らず、じっくり待とう。