分散型IDシステムが、ほとんどのプロトコルがひっそりと見て見ぬふりをする厄介なケース――いわゆる「エッジケース」――にどう対処しているのか調べてみた。

実際、一部のプロジェクトはこうした難しいシナリオに対応する堅牢なフレームワークを構築していることが分かった。例えば、未成年ユーザーが制限付きサービスにアクセスしようとするケース、制裁リストに載ったウォレット、疑わしいパターンを示すアカウントなどだ。その手法はというと、こうしたチェックを後付けで追加するのではなく、ユーザージャーニーに直接組み込むというもの。

特に気になったのはリアルタイムでの追跡機能だ。これによって、エッジケースが認証プロセスをどう流れていくのか、どこでフラグが立つのか、どう異なるルートで処理されるのかが分かる。ただアクセスを遮断するのではなく、よりインテリジェントなリスク管理が重視されている。

コンプライアンスが単なる規制対応のチェックボックスではなく、コア機能として扱われているのは新鮮だ。Web3の他のインフラレイヤーでも、こうした地味だけど重要な問題を密かに解決しているところがどれくらいあるのか、気になってくる。