SOLは今回の相場で華やかに見えるが、帳簿を細かく見ていくと、どうしても触れざるを得ない数字のトリックがある――同じ750億ドルの時価総額で、2021年には247ドルまで支えられたのに、今は134ドルしかない。その間に何があったのか？流通枚数が3億枚から5.6億枚に膨れ上がり、4年間で市場に出回るトークンが実質2倍になった。

平均すると、毎年のインフレ率は20%を超えている。これは技術アップグレードの副産物ではなく、まさに露骨な供給の希薄化だ。さらに厄介なのは、アンロックのスケジュールが2030年まで続いており、今後数年間も毎年20～30%のペースで線形にリリースされ続けることだ。機関投資家、VC、初期チームのトークンは、水道の蛇口のように止めることができない。

このペースで考えると、現在750億ドルの時価総額で134ドル、1年後には流通量が軽く7億枚を突破し、時価総額が維持できなければ、トークン価格は90ドルを下回る可能性もある。これが典型的な「時価総額トラップ」だ――表面上は時価総額が上昇しているが、実際には1枚あたりの価値がどんどん希薄化されている。値が上がればアンロックが増え、アンロックが増えれば売り圧も増す。

テクニカル的にもあまり良くない。15分足では時々移動平均線を上抜けるが、出来高は明らかに縮小しており、MACDの1時間足では赤（売り）バーカスが拡大し続けている。昨夜の陽線もむしろロングを誘って売り抜ける典型的な動きに見え、資金調達率も一度プラスに振れた後すぐに急落、多くのロング勢は持ちこたえられなかった。

もしこのロジックが正しければ、今後のシナリオはこうなるかもしれない：2021年の750億ドル＝247ドル、2025年の750億ドル＝134ドル、2026年の750億ドル＝90ドル前後、2027年……さらに厳しい状況になる可能性もある。

もちろん、市場は一方向ではないが、SOLのこの供給希薄化の仕組みには確かに注意が必要だ。帳簿上の繁栄の裏に、どれだけ本物のお金があり、どれだけが数字の膨張なのか？この問いには、時間が答えを出してくれるしかないだろう。