ワシントンではデジタルドルに関する法案をめぐり、激しい論争が巻き起こっています。ジョージア州選出のグリーン議員は、7月にGENIUS法案を拒否した理由について衝撃的な発言をしました。彼女の懸念は、法案の中に中央銀行デジタル通貨（CBDC）への隠れた道筋が潜んでいたことにあります。

この女性議員は言葉を選んでいません。彼女は、この法案には政府管理のデジタルドルを裏口から認可する可能性のある、いわばCBDCのトロイの木馬的な文言が含まれていたと主張しています。中央集権的な金融管理に懐疑的な議員にとって、それは到底受け入れられない話です。

ここからが興味深い展開です。ジョンソン下院議長は保守派の票を取り付けるために、ある取引をまとめた模様です。その約束とは、トム・エマー議員の反CBDC条項を国家防衛権限法（NDAA）に直接盛り込むというもの。エマー議員は、監視や利用制限を可能にするプログラム可能な通貨への反対運動を主導しています。

この立法上の駆け引きは、アメリカのデジタル通貨の将来をめぐる深い対立を浮き彫りにしています。ジョンソン議長は約束を果たせるのでしょうか。NDAAをめぐる議論が、CBDCへの歯止めが法制化されるかどうかを決する可能性があります。