数日前に心に刺さる分析を目にしましたが、考えれば考えるほど違和感を覚えています。

核心的なロジックはこうです：日本が正式に利上げを開始するかもしれない。聞くと自分たちには関係なさそうに思えるかもしれませんが、実は大いに関係があります。

過去十数年、日本銀行は金利をほぼゼロに抑え、マイナス金利政策まで行ってきました。これはどういうことかというと、お金を借りるコストがほぼゼロということです。そこでウォール街の連中は日本で低金利で大量に資金を借り、その資金を米国株や債券、不動産、もちろん暗号資産市場にも投資してきました。とにかく借入コストより利回りが高ければ、努力せずに稼げるというわけです。

この手法には「円キャリートレード」という専門用語があります。近年の米国株高や暗号資産市場の上昇の裏には、こうした資金が流れ込んでいたのです。

しかし、ここで状況が一変しようとしています。

もし日本が利上げをしたら、借入コストが上がり、アービトラージの余地が一気に小さくなります。外で「働いていた」資金はどうするのでしょうか？ポジションを解消するか、資金を本国に戻すしかありません。いずれにせよ、外に留まるうまみがなくなるのです。

結果として——流動性が枯渇します。新たな資金が市場に入ってこなければ、当然市場は持ちこたえられません。

昨日もETHが3000ドルから2700ドル台前半まで急落し、1日で10%下げました。これは単なるテクニカルな調整ではなく、何かのシグナル——資金が引き上げられており、そのスピードは予想以上に早い——かもしれません。

もしこのロジックが正しければ、これから持久戦の準備をしたほうが良さそうです。ベアマーケットというものは、やって来るときに予告などしてくれません。