ビットコインを売った後は何が買えますか？

インタビューの中で、段永平は再び茅台について語りました。

彼は、2021年に茅台の株価がおよそ2600～2700だったとき、本当に茅台を売りたかったと話しています。なぜなら、その価格は高すぎると感じたからです。

しかし実際に売ろうと思ったとき、心の中で長い間葛藤がありました。なぜなら——

茅台を売った後、一体何を買えばいいのかわからなかったのです。

ここまで聞いたとき、私は「またこの話か」と思いました。なぜなら、同じような表現を以前から彼のQ&A記録で何度も見ていたからです。

しかし、そのあとの一言が、私の中で長く漂っていた疑問を解消してくれました。

彼は（要約すると）こう言っています：

もし売ったら、現金を持っているのはとても居心地が悪い。なぜなら、彼はいつも株式にフルインベストしているからです。だからもし現金を持っていたら、結局は他の株を買うことになる可能性が高い。しかし、もし他の株を買った場合、その株の将来のパフォーマンスが茅台より劣る可能性が非常に高い。彼は茅台が将来さらに値上がりすることを信じているが、他の株だとそうはいかないかもしれない。

だからこそ、彼は茅台を保有し続け、売らなかったのです。

このインタビューを聞いて、私は自分の過去の二度の経験を思い出しました。

一度目は、ある初期のブルマーケットでたまたまいくつかのコインを高値で売却し、現金を手に入れたときのことです。しかし、その後様々な理由で自制できず、あれこれと無駄に買い漁り、多くを失いました。

その後、ベアマーケットが到来し、ビットコインとイーサリアムの価値を理解したときには、実際にビットコインやイーサリアムを買える資金がほとんど残っていませんでした。

さらにその後、再びブルマーケットが訪れたとき、乱買いしたコインたちは一つとしてかつての輝かしい価格まで戻ることはなく、当時売った後すぐにビットコインやイーサリアムに買い替えておけばよかったと痛感しました。ビットコインやイーサリアムもベアマーケットで大きく下落しましたが、またブルマーケットになると新高値を更新し、私に驚きをもたらしてくれました。

二度目は、その後のブルマーケットでビットコインとイーサリアムを売却し、ほとんどの資金を保有できたので、その後のベアマーケットで再びビットコインとイーサリアムを買い戻すことができた経験です。

今振り返ると、二度目に資金を保有できたのは、決して段永平の言う「他の株やコインを買う方がもっと悪い結果になる。茅台やビットコイン、イーサリアムを持っていた方がいい」という道理を理解していたからではありません。むしろ運と直感によるものが大きかったと思います。

しかし今、段永平の話を聞いて、彼が茅台を売らない理由をより深く理解できました。

多くの人にとって、高値で茅台やビットコイン、イーサリアムを売ることはそれほど難しいことではありません。

本当に難しいのは、現金を大量に持っているときに、自制心を保ち、自分の手を抑えて、理解できない、あるいは理解できているつもりでも実際はまったく理解していないものを乱買いしないことです。

おそらく、私たちの読者の中にもこうした投資家が少なくないのではないでしょうか？

良いタイミングで利益確定したものの、手元の資金であちこちに手を出し、結局買ったものはゼロになったり、二度と輝きを取り戻せなかったりする。

今思えば、いろいろな銘柄を乱買いするよりも、いっそビットコインとイーサリアムだけを買えばよかったのではないかと思います。

さらに言えば、2022年に積立投資を始めた頃を振り返ると、あれこれ銘柄を選ぶよりも、積立投資の対象をビットコインとイーサリアムだけに絞ればよかったとも思います。

また、こうも考えます：

たとえ今回のブルマーケットでビットコインとイーサリアムを最高値で売ることができたとしても、手元に大量の資金がある状態で、自分の手を抑え、今後数年のベアマーケットでこの資金を無駄に使わず、変な銘柄に手を出さずにいられるでしょうか？

最善の状況は、しっかり自制して現金を保ち、将来またビットコインとイーサリアムを素直に買い戻すことです。

しかし、それができないのなら、いっそこれらのビットコインとイーサリアムをずっと保有し続けて、売らない方がいいのではないでしょうか？